終わりは始まり

元大学図書館員のつぶやき

G.W.前後のこと

G.W.といっても4月から毎日が日曜日なので、個人的には変わりないが、下の子と義姉がロサンゼルスに行っていた。グランドキャニオンの雄大な景色とサルベーションマウンテンを堪能してきたらしい。

帰国の迎えに行く途中、博多どんたくを見物してみた。30年以上福岡在住だが、実際に見に行くのは初めて。出る人は楽しそうだけど、じっと見るのは疲れた・・・おそらく今後30年も見に行くことはないだろう。が、久しぶりに食べたてつ鍋のぎょうざは美味しかった!!

時間があるので、本を数冊まとめ買い。「望郷(湊かなえ著)」を一気読みした。数編の短編集が収められている。うち「海の星」は日本推理作家協会賞を受賞しているが、テレビのミステリーに洗脳(?)されているせいか、推理小説とするには違和感あり。本編ではなく光原百合氏の解説の中で、「湊さんの描く女たちの闘いは、成功するものばかりとは限りません。ときに報われる一瞬はあっても、そこで終わることなく続いていきます。まさしく日常と同様に。『望郷』に限らず湊さんの小説は、女性たちが「それでも生きていく」物語だと思います、それでも、生きていく。生きていかなければ。日々を守る不断の闘いに疲れたとき、そんな風につぶやく人は多いかもしれません。」の文章を読んだ時は、胸を突かれた気がした。まとめ買いした本の中に「少しだけ、無理をして生きる(城山三郎著)」があったのは偶然ではなく、これからの人生をどう生きていくか自問自答する時期にいるからなのだろう。

早期退職の話をした時、とても喜んで「一緒にスペインへ行こう!」と言っていたのは介護の対象として考えていた義姉だった。「この前、救急車で運ばれましたよね?」とは突っ込めなかったけど。。。 その義姉は今のうちにと旅行に行きたがっている。

同じく介護の対象だったうちの犬は、一時期がウソのように食欲旺盛で、家の中を走りまわることもある。ただ、薬でもたせているだけなので、先日散歩の時に、珍しく近所のワンちゃん(同じく老犬)と喧嘩して興奮のあまり痙攣して倒れてしまった。しばらくしたら正気に戻り、自分で歩いて帰ったけど、人間だったら老人ホームで問題起こすタイプのヤツに違いない。

介護対象と考えていた半分は予想外に元気で、ありがたいことだけど、退職を一年早まったかもしれないとも思う今日この頃。。。